
試験勉強で初めて知った言葉「松脂(まつやに)」を見た日の話
(2020年3月9日の記事に加筆、修正)
松のなみだ!
初めて見たけれどこれが「松脂(まつやに)」というものか。

大リーグでもちょこちょこ話題に上る。
バイオリンなどの弓に塗る。
どちらも滑り止め防止なのだとか。
傷がついた部分を守ろうとして分泌される樹液。
メープルシロップも
漆も
そう。
傷をつけて採取する。

日本では、松は寒い冬でも青々とし葉を落とさない姿から永遠の命を連想させるとして、古来から大変おめでたがられている。
松は、一生懸命に生きている。
それが沢山の人を助けたり豊かにさせていることに松自身気づいているのだろうか。
傷つけられて、傷を治そうとして、一生懸命存在している松自身に知らせてあげたい。
話は変わるがギリシャで松脂を漬け込んで造るワインは「レッチーナ」と呼ばれる。
ソムリエ試験受験者は一度は目にするワード。
なぜか先輩ソムリエに、これ絶対でるからな、これ絶対覚えとけ、と言われるワイン。
ギリシャはつい何年か前まで〝世界最古のワイン生産地〟とされていた程歴史が古い。
その頃「アンフォラ」と呼ばれる大きな陶器の甕を地中に埋め込んでワインを造っていた。

ワインが出来上がるまでは蓋を閉めていた。
その蓋と甕をくっつけるために使われていたのが松脂らしく、それがたまたまワインにポトリと落ちた。
これが松脂のワイン「レッチーナ」の始まりなのだそうだ。
今世界中の醸造家に注目されているその「アンフォラ」は、供給が足りていないのだと雑誌で読んだ。(ヴィノテークさん http://vinotheque.co.jp/ ※現在閉鎖。日本最古の月刊ワイン雑誌であったが2020年10月号で廃刊。惜しいことである。)
わたしが大好きな備前焼作家さんの好本さんは、須恵器の復刻をしている。
須恵器は備前焼の先祖。
日本でも、テーブルという概念がなかった時代だから須恵器で作った甕はアンフォラと同じく底が尖っていて土に刺していたそうだ。
こういうので日本版のアンフォラとして日本ワインがあってほしい
空気の透過性はわからないけど、
甕の作家さんの名前もワインのラベルに表記されるとすれば、よりワインに思い馳せられて、趣きもあって
いいなあ。
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