しらす干し vs ちりめんじゃこ
しらす干しを炊き立てごはんに
乗せて食べたら、すごく美味しかったよ!
しらすっていう魚は、すごく小さいんだね!
それは良かったねえ!
ちなみに、「しらす」はお魚の名前ではないんだよ。
お魚の赤ちゃんのことを「しらす」というんだ!
赤ちゃんだから小さいんだね!
どんなお魚の赤ちゃんを、僕は食べちゃったんだろう?
・しらす干しの「しらす」って?
・ちりめんじゃこは何の魚?
▼しらすとちりめん、製法の違いと味わい!
・水分量
・味わい
・好まれる地域
▼しらすとちりめん、旬はいつ?
▼お子様には小さいしらすから!
▼てか「ちりめんじゃこ」って名前なに?w
しらす干しとちりめんじゃこ、どっちもイワシの赤ちゃん!
・しらす干しの「しらす」って?
しらす(白子)とは、実はお魚の稚魚のこと!特定のお魚の名前ではない。
稚魚って?(タップで表示されます)
赤ちゃん魚のことだよ(^^)
けれどだいたい、しらすって言ったら相場が決まっていて、大概はイワシの赤ちゃんだ。
ここでクイズ!
日本ではイワシが主に3種類とれるが、しらす干しになるのはどのイワシ〜?✋
日本で獲れる主なイワシ3種
・マイワシ(真鰯)=スーパーで丸ごと売られるのはほぼこの子。単に「イワシ」と書かれた場合の刺身や塩焼きなどもまさにこの子。
・ウルメイワシ(潤目鰯)=ほとんどお目にかかれないが、メザシになってること多し。干した方がうまい。
・カタクチイワシ(片口鰯)=加工されて愛されるタイプでタタミイワシ、煮干し、アンチョビもそうだし、お正月のごまめになるのもこの子。
正解は、(タップで表示)
カタクチイワシ!
(シーズンや、漁場によりマイワシとウルメイワシも混じることもあるが、ごく僅かである。混ざったとて割合では80〜99%をカタクチイワシが占めるようだ。)
みんな正解できたかな?
余談だが同じイワシと言う名前がついていても、マイワシとウルメイワシは、カタクチイワシとは全く別の魚である(マイワシとウルメイワシ=ニシン科、カタクチイワシ=カタクチイワシ科)。
だから旬の時期も違う。
カタクチイワシは春、そのほかは秋からだ。
なのでしらす干しの旨いのは春である!4〜5月がいい!(@ ̄ρ ̄@)
・ちりめんじゃこは何の魚?
実は、しらす干しと同じ魚だ。
どういうことかというと、
「しらす干し」は稚魚を茹でて乾燥させたもの。
それをさらに乾燥させると「ちりめんじゃこ」になるからである。
しらすとちりめん、製法の違いと味わい!
先にも述べたように、しらす干しをさらに乾燥させるとちりめんになる。
ここではさらに詳しくみていこう。※以下、しらす、ちりめんと略させていただく。
- 水分量
しらす
塩茹でして乾燥=50%(蒸す場合もある)
釜茹で=90%(静岡近効など、漁場の近く)
ちりめん
完全に干す=25〜30%
※生のしらすも2000年ごろから提供されるようになった。
江ノ島など。水分量=ほぼ100。笑
- 味わい
しらす
水分多めでふわふわ!イワシ特有の臭みなどほぼ皆無。柔らかく、甘みも感じられる。
ちりめん
旨味が凝縮!生臭い感じはない。乾燥させた分、歯ごたえが増し、噛むほどに魚の濃厚な風味と旨味が楽しめる!
- 好まれる地域
しらす
主に関東。
ちりめん
主に関西。
※私感だが、上記はおそらく「呼び方の好み」な気がする。消費量ではないのでは?みなさんのお住まいの地域ではいかがか聞かせて欲しい。
しらすとちりめん、旬はいつ?
大半のしらすの正体がカタクチイワシであることを知った君なら、わかるはず。
そう、春だ!
だいたい4〜5月上旬くらいが特にうまい!!
いやいつだって旨いが!
漁場で有名なのは遠州灘のある騎河湾、
沖合いに向かって大きく開いた相模湾など。
※イワシ(成魚)の名産地とはまた別である。
お子様には小さいしらすから!
スーパーの売り場などでしらすの大きさが揃っていた場合、なるべく小さい方が苦くない。
なぜならしらすは、成長につれ内臓が大きくなっていくからだ。
大人になるにつれ味覚が育ってくれば、ほんのりとした苦味も乙なもの。
だが、体を作る良質な栄養素が摂れる魚をまずは抵抗なく食べてもらいたものである。
しらす、ちりめんの主な栄養素は下記の通り。
・ビタミンB2=健康な髪、爪、皮膚をつくる。
・ビタミンD=カルシウムの吸収を助ける。
・カルシウム=骨や歯を強くする。
子どもの成長を願うからこそ、このしらすの美味しさはぜひ知ってもらいたいものだ!!
「ちりめんじゃこ」って名前なに?w
・「じゃこ」は簡単。「雑魚(ざこ)」から来ている。
雑魚とは、よく悪口につかわれるがまさにこの、魚の「ザコ」から来ている。
雑魚の意味は本来「いろいろの種類がいりまじった小魚」のこと。
そこから転じて「取るに足らないもの」の意味で使われ、ついに人にまで使うようになったw
・「ちりめん」の由来はとても素敵である。
煮てから天日干しした雑魚は、ちりちりに縮(ちぢ)れていく。
まるでそのさまが織物のチリメンのようであることから来ている。縮緬織(ちりめんおり)だ。
表面に細かく寄らせた独特の小さなシワを、くっきりと出す織り方である。艶が微細にさまざまな角度で出るので実にうつくしい。(6行ほど前↑の写真がちりめん)
ちりめんは着物にもよく使われる織り方で、丹後地方を中心に生産される。
古くは「ちりめん」と言ったら必ず絹を使っていた。否、絹を使わねばちりめんとは呼ばれなかった。今ではポリもレーヨンも一緒くたにちりめんと呼ぶ。
絹は織糸の中でも最も高級であり、現代ではシルクとか横文字で言ったりするが「きぬ」だなんて言葉の方がよっぽど美しくて慎ましくていい。
きぬひゃくぱあせんと。
これが遥か昔のちりめんであったわけだから、「ちりめんじゃこ」と名付けた遥か昔の人は、このザコども…おっと、ジャコに対し、絹を見たのであろう。陽の光をあびたちいさな生命たち。どれだけまばゆく、生き生きと感じとっていたのか。絹のように美しいものを心に宿していた当時の人々の情緒豊かさよ。
はて、モノや情報に恵まれた現代。
私たちは魚を目の前にした時、いったいなにを連想できるのだろうか。