
2月
料理用語『雲子』
読み方
くもこ
意味、由来
マダラの精巣のこと。
まるで雲のようにみえることから『雲子(くもこ)』
異称
・白子(しらこ)
・菊子(きくこ)
雲子という言い方も、もくもくした感じはまさにその有り様が表現されていて好きだが、私は菊子の呼び方が好みである。
昔の日本人はマダラの腹を開き、そこに日本の花である菊を見た。
小さな花がいくつも寄り合う様からついた名ではあると思う。
しかし、それだけではないのではと想像する。
なぜならば菊は時に天皇さまのシンボルマークにもなるのだ。滅多なものにはつけられない。
それゆえ、腹にたくわえられた白子が、包丁を引いたそばから大量に溢れ出てきたその様子に、人々はおそらく相当に歓喜したのだろうと想像する。そんな情景が浮かんでくる呼び名だ。
食味、調理法
もっともメジャーな調理法は『白子ポン酢』であろうと思う。
会席料理屋ともなると『雲子真丈(しんじょう)』など椀種にして出してくれる。真丈は魚のすり身や卵白等で蒸し上げたもの。先輩板前にはよく、はんぺんとさつま揚げの中間だなどと諭されたものである。確かに、柔らかさにおいては言い得ている。(おっとまた脱線しそうだ)
白子自体、口に含むととろりとしたクリーミーさが身上であるが、生の場合はそのつるりと滑らかな舌触りが楽しめ、加熱すると濃厚でおよそカスタードクリームのような重厚なとろみに変化する。








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